Braille - JSL

視覚障がい・点字・日本語教育

『わが盲想』 モハメド・オマル・アブディン氏

私たちは日ごろ、視覚に障害のある留学生の日本語学習のお手伝いをしていますが、皆本当に明るく朗らかで、勉強熱心です。

 

でも、若い学生が、見えにくさ、あるいは、見えないという状況を受け止め、家族の元を離れて異国の地で新しい言葉を学び、風俗習慣を学んでコミュニティの一員となり、さらに新しい専門知識・技術を獲得していくことの苦労は計り知れません。

 

アブディンさんのご著書には、ご出身国の社会情勢の中で当時はどうにもできなかったこと、眉唾物の(?)チャンスを正真正銘のチャンスに変えて来日されたこと、厳格なお父様(ご著書の中では「ライオン」と表現されています!)との男同士の闘い、ご自身が本当に望む道を見つけるまでの紆余曲折、素敵な奥様との「スピード違反婚」のことなどが、軽快なタッチで書かれています。

 

視覚以外の感覚で見た世界の一端を見せて頂きました。そして本の中にちりばめられている、たくさんの(時には高度な教養を要する)おやじギャクにも、大いに笑わせて頂きました!

 

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